長谷寺 [奈良]
【2014年2月8日】
室生寺をあとにし初瀬街道(はせかいどう:国道165)を桜井方面へ
これから向かう長谷寺の「長谷」と、初瀬街道の「初瀬」、その昔では「泊瀬」とも書いたそうだ。そもそもは奈良時代以前で「泊瀬」と書き表していたが、現在は「初瀬」に落着いている。しかし寺の名前でもある「長谷」はどこから?
これを調べてみたら全国の「長谷」「長谷川」苗字は、ここ初瀬の長谷寺周辺がルーツなんだそうです
でも「長谷」って『長い谷』と書いて何故「ハセ」と読むのかが疑問に感じますよね?
こちらも調べてみたのですが、曖昧ではあるものの「長い谷の初瀬」が短縮とミックスをして「初瀬」の読み替えで「長谷」をハセと読んだみたいですね。小中学校の国語の授業で「小豆」とか「海女」とか「玄人」という読み方を勉強しましたよね?これは当用漢字の読み方とは変則的な熟語とする「熟字訓」に分類されます。
奈良では長谷を含め「大和」「春日」「飛鳥」なんてのも熟字訓になるんだけれど、現代で言い換えれば「当て字」に近いのかもしれませんね。アメリカを米国や亜米利加と漢字にしちゃう。。。日本語ってとてつもなく広がりがあって文字で遊んでしまう言語って日本語以外にあるのかな。。。
さてさて
室生寺より15~20分ほどで長谷寺に到着です
長谷寺 真言宗豊山派総本山
本堂へはこの登廊(のぼりろう)を上がって行く。上中下の三つにわかれ、今日のような雨の日には何とも助かります。しかしこの登廊、最初の下登廊はゆるやかな傾斜で階段の高さも小さいのですが、中登廊から急に角度が上がり、途中で音を上げてしまう。
長谷寺は「花の寺」とも呼ばれ、季節毎に綺麗な花を咲かせ心を清めさせてくれる。
本堂まであと少しというところで足が止まってしまい、蔵王堂の腰掛で一旦休憩。。。ふぅ
再び階段を登り始めると左手に本堂が見えてくる
本堂 (国宝)
登廊を上がり切り右手(上の写真を撮った場所)に納経所があり、こちらで朱印をいただける。
神奈川の者が長谷寺と聞くと、鎌倉の長谷寺を思い出してしまうが、そもそもはこちら奈良の長谷寺で、鎌倉の長谷寺には次のような伝説が言い伝わっている。
686年に創建された長谷寺、道明上人が天武天皇のために727年に本尊の十一面観世音菩薩を祀ったそうな(ここまでは寺のパンフより)。そしてここからは鎌倉側の伝説で、道明上人は霊木から二体の観音菩薩を作り、1つは奈良の長谷寺に。もう1つは海に流し、潮によって神奈川県の三浦半島(長井)に漂着。そして鎌倉に祀られたんだとか。伝説ですから本当かどうかはわかりませんけどね。
長谷寺の本堂は「舞台造(懸造り:かけづくり)」と呼ばれ、京都清水寺や山形山寺、奈良東大寺二月堂などが有名でしょうかねぇ。
御本尊の十一面観世音菩薩は見る者を圧倒させる観音様。首が痛くなるまでついつい見上げてしまいましたわ。
399段の登廊を上がり切り、観音様を拝見すれば誰もが「おぉ・・・」と声を漏らすのでは?
本堂にはもう1つ素晴らしい絵馬が至る所、所狭しと掲げられています
訪れたなら是非とも絵馬をご覧になってみてはいかがでしょうか。
雨が止まないこともあり、来た道を戻ると拝観受付は閉まっていて、あとは残っている拝観者が自然と帰るのみみたい
時刻は16:40。宿は奈良市内、これから拝観できる寺院も無いので今夜の宿泊先へと向かいますかね
データ
奈良県桜井市初瀬731-1 拝観料500円 駐車場500円 拝観時間(冬季) 9:00~16:30
拝観所要は40分程度
お早うございます。
平安貴族がここを沢山通ったんだとつくづく…
by 夏炉冬扇 (2014-02-17 08:16)
夏炉冬扇さん
そうですね、貴族も豪族もこの周辺を歩かれたと思われます
by わけん (2014-02-18 21:07)